「分散型台帳テクノロジー」出版によせて(1/4)

YuIku
3 min readAug 7, 2020

ブロックチェーンと分散型台帳に関する本を朝倉書店さんから出版いたします。今日から毎週末、4回に分けてこちらの本の紹介をしようと思います。(予約していただけるなら⇒Amazon 楽天

3タイプの読者を想定しています。学生、CXO、そして規制当局です.①学生の為に、技術的な根本(数学とか、ゲーム理論とか)へ至るリファレンスを多く入れています.②今まさに社会を変えるために奮闘しているCXOの為に、「分散型台帳はどんなことに使えるのか」を理解して貰う事を目指しました.③規制当局の方へ向けて,当局は何を後押しすれば良いのか、その糸口を理解して貰う事を目指しました。

今回は初回という事で、本の冒頭部分の紹介と、目次の紹介をさせていたきます。

冒頭部分の紹介

まえがき

僕の資産はスマートフォンに入っている.昔の人は財布というものを持ち歩いていたそうだが,一体何を入れていたのだろう? 写メを送るような気楽さで僕は友人にお金を貸した.友人はそのお金をもとに借りたクラウド上で世界初のサービスを立ち上げ,世界中の人から“イイネ”をもらう.友人はお金の代わりにイイネを僕に返し,僕はそのイイネを使ってコンビニで昼ご飯を買った.友人は溜まったイイネを使って来月家を買うらしい.

冒頭はこんな感じです。自分の書いた文章に解説を加えるほど恥ずかしい話は無いのですが・・・ ブロックチェーン/分散型台帳という技術は,技術者だけが盛り上がっても意味のない技術だと思っています。技術者以外にも共感を持って貰わないと前に進まない技術.だからこそ、普通の人の未来がどうなるのかを冒頭に書いてみました.こんな未来が来るといいなという願いを込めて.

目次の紹介

章立てを紹介いたします。各章の紹介は次回以降に.

1. 世界を変えられる技術から,世界を変えた技術へ

2.ブロックチェーン/DLT(分散型台帳技術)とは

3. ブロックチェーン/DLT 特有の概念

4. プライバシーと匿名性

5. ブロックチェーン/DLT 基盤の進歩

6. ブロックチェーン/DLT の未来

— —付録 — —

A. ユースケース/プロジェクト

B. ブロックチェーン/DLT を支える暗号技術

C. ビザンチン将軍問題

D. zk-SNARK のQAP

E. MetaMask で始めるEthereumWeb ウォレット

F. Corda で作るDLT アプリ構築チュートリアル

あとがき・文献・索引

9月に発売される本「分散型台帳テクノロジー」の紹介でした。来週は4章「プライバシーと匿名性」について紹介しようと思います。

個人名が表紙に乗る本を出版するのは初めての経験です.皆さん是非手に取っていただければと思います。

(予約していただけるなら⇒Amazon 楽天

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YuIku

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